@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010677, author = {坂井, 功治 and SAKAI, Koji}, journal = {京都産業大学総合学術研究所所報}, month = {Jul}, note = {既存の経済理論は,景気後退期の資金再配分の規模と効率性に関して互いに異なる理論予測をもつ。本研究では,30 年以上にわたる日本企業の包括的なデータを用いて,いずれの理論予測が現実のデータと整合的なのかについて検証を行った。本研究で得られたおもな結果は以下である。(1)景気後退期の資金再配分の規模は相対的に小さく,これはおもに資金創出の減少に起因する。(2)この傾向は「失われた10 年」においてより顕著であり,この時期には,特に中小企業において資金創出と資金消失の両方が大きく減少している。(3)全期間を通じて,平均的に資金再配分は効率的に機能しているが,景気後退期にはその程度は小さくなる。特に「失われた10 年」においては,資金再配分は非効率的なものとなっており,この要因として,銀行による非効率的な大企業への金融支援(追い貸し,ゾンビ貸出)の存在が考えられる。以上の結果を総合すると,「失われた10 年」における資金再配分の非効率性は,大企業における資金再配分の効率性の悪化と,中小企業における資金再配分の規模の減少という2 つの傾向によって特徴づけられることが明らかとなった。}, pages = {155--159}, title = {「景気後退期の資金再配分に関する実証分析」研究経過成果報告書}, volume = {16}, year = {2021}, yomi = {サカイ, コウジ} }