@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010680, author = {朴, 真完 and PARK, Jinwan}, journal = {京都産業大学総合学術研究所所報}, month = {Jul}, note = {当該研究の一つとして本年度は,東京大学小倉文庫所蔵『代疑論』と『韓語』を対象にし,19 世紀末から20 世紀までの文法面での変化を分析した。 編著者の中村庄次郞は『韓語』の作成時に,『代疑論』の用例を分析しながら,様々な助詞と語尾を見出し語としてリスト化し,文法形態の索引を作った。彼は『代疑論』の中で,独自の文法論的な視点から文法形態を分類し,話階(相対敬語法の等分)を設定するなど,体系的な記述を試みた。また,両書はすべて問答形式のテキストを豊富に載せており,両書を活用して口語に頻繁に登場する文法形態や文型の練習を可能にした。 しかし,形態分析に失敗した例や,助詞と語尾の表記には誤写が見られる。また『代疑論』に関しては,日本語訳が途中で中断されているので,本書は未完成の段階であったことが窺える。 朝鮮語文法史の記述に貢献する点として,新しい語尾の出現を指摘することができる。まず,19 世紀末 '-ji(yo)' が約束法の終結語尾として使われている。またこの時期に初めて登場する,新形の接続語尾として「理由」の意味で使われる‘-giro, -gilnɔi’ が確認できる。このように両書で記された内容は,朝鮮語文法史の記述にも裨益するところが大きい。 何より文法書『代疑論』と『韓語』の存在を通じて,19 世紀末,日本人を対象とした朝鮮語文法教育が実際に行われていたという事実を確認することができる。}, pages = {173--177}, title = {「「朝鮮資料」から見た中・近世の俗語と日常語」研究経過成果報告書}, volume = {16}, year = {2021} }