@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010685, author = {梶田, 春奈 and KAJITA, Haruna and 川根, 公樹 and KAWANE, Kohki}, journal = {京都産業大学総合学術研究所所報}, month = {Jul}, note = {上皮細胞の終焉は,「細胞脱落」と呼ばれる様式による組織からの剥離である。細胞脱落では,脱落細胞と隣接細胞の境界にアクチンとミオシンからなるアクトミオシンリングを形成し,このリングが収縮することで脱落細胞が押し出されると考えられている。脱落細胞が占めていたスペースは隣接細胞によって速やかにシールされ,上皮の恒常性は維持される。すなわち細胞脱落は,脱落細胞と隣接細胞との相互協調作用によって行われる「細胞社会における細胞終焉」と位置づけられるが,その機構についてはほとんどが未解明である。上皮組織では,上皮細胞が異なる特徴と役割を持った種々な細胞間接着によって緊密に連携した細胞社会を形成しており,脱落細胞と隣接細胞間に存在する細胞間接着が消失しなければ細胞は脱落できないと考えられるが,一方で接着の消失はバリアの破綻組織の恒常性を脅かす恐れがある。細胞はこの矛盾を解決するために洗練された機構を進化させてきたと考えられるがその詳細は明らかではない。 私達は,細胞脱落における細胞間接着の動態とその制御機構を明らかにすることを目的とし,物理的な細胞間接着を担うアドヘレンスジャンクションの動態解析を,哺乳類培養細胞株を用いたライブイメージング解析によって行ってきた。これを踏まえ,本研究ではショウジョウバエの生体上皮を用いてアドヘレンスジャンクションの動態解析を行い,同様の動態が生体内でも観察されること,及びこの動態がスムーズな細胞脱落の実行に役割を果たす可能性を強く示唆した。この研究をさらに推進することで,細胞社会においてどのように細胞は終焉を迎えるかという重要な細胞生物学の命題の理解がもたらされると期待される。}, pages = {219--225}, title = {「細胞脱落における細胞間接着の動態の解析」研究経過報告}, volume = {16}, year = {2021}, yomi = {カジタ, ハルナ and カワネ, コウキ} }