@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010772, author = {並松, 信久 and NAMIMATSU, Nobuhisa}, journal = {京都産業大学日本文化研究所紀要, THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY}, month = {Mar}, note = {本稿は江戸時代の日本文化における自然観について考察した。日本文化の自然観に関する先行研究は数多くある。それらは和歌などの文学、華道や茶道、能楽などの芸能、絵画などの美術工芸などの多くの分野にわたっている。しかし、日本文化全般にわたる研究は数少ない。そこで本稿は、すべての分野にわたっていないものの、とくに俳諧という言語文化と絵画という視覚文化を中心に、自然観がどのように表現されたのかを考察した。時期を江戸時代に限定したのは、上記の各分野が庶民レベルに浸透し定着した時期であると考えるからである。 俳諧は和歌の季節感を受け継ぐとともに、庶民の生活感覚や多くの動植物を取り上げた。絵画は中国の技法の影響を受けるとともに、生命を写すという「写生」技法を生み出した。俳諧と絵画は本草学の影響を受け、生物や自然を写実的に表現した。その写実は自然を忠実に再現することではなく、古典をパロディ化し「見立て」の対象とするものであった。これによって古典の自然観は大きく変容したが、「粋」や「滑稽」という感性がもたらされた。言い換えれば、動植物や風景が題材となっていたが、それらを克明に描写するのでなく、俳人や絵師の眼と心に映った姿が描かれた。江戸時代の自然観は、客観的に自然をとらえると同時に、主観的にも自然をとらえるという特徴をもっていた。}, pages = {444--402}, title = {江戸時代の日本文化と自然観 : 写実と滑稽をめぐって}, volume = {27}, year = {2022}, yomi = {ナミマツ, ノブヒサ} }