@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010776, author = {並松, 信久 and NAMIMATSU, Nobuhisa}, journal = {京都産業大学日本文化研究所紀要, THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY}, month = {Mar}, note = {江戸時代の農村復興は、村の慣習や社会規範に基づいていることが多い。しかし、幕末期の商品経済と労働移動の急速な展開により、農村地域は新たな慣習や社会規範を形成せざるを得なかった。これに応えることができたのが、二宮尊徳(1787-1856)による農村復興仕法であった。尊徳の農村復興の目的は、家や村の持続性の維持にあったとすれば、現世代のみでなく、将来世代を考慮しなければならなかった。尊徳が訴えた分度と推譲は、将来世代への共感と善行を前提としていた。 共感に関する先行研究は数多いが、そのほとんどは心理学分野の研究成果である。社会科学では近年、行動経済学に注目が集まっているが、それは主に心理学を応用した研究となっている。経済学の始祖アダム・スミス(1723-1790)は「同感」に注目した。しかし、スミスが注目して以降、この概念に類似の共感、思いやり、気遣いなどの概念はほとんど重視されてこなかった。本稿では、まず共感の概念に注目し、共感と道徳の関係を考え、世代間の利他主義について明らかにした。何世代にもわたる利他主義は地域継続のために不可欠な要素であり、それを支えるのは将来世代に対する共感と善行である。}, pages = {258--221}, title = {共感と善行 : 持続性に基づく制度設計をめざして}, volume = {27}, year = {2022}, yomi = {ナミマツ, ノブヒサ} }