@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00010777, author = {並松, 信久 and NAMIMATSU, Nobuhisa}, journal = {京都産業大学日本文化研究所紀要, THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY}, month = {Mar}, note = {推譲は報徳思想のなかの重要な概念のひとつである。この概念は経済の世界に限定すれば、投資となるが、道徳や倫理という視点を加味すれば、贈与に置き換えられる。贈与は社会学や人類学の研究では、よく使われる概念であり、これまで贈与論をめぐって、数多くの議論が繰り返されてきた。哲学においても、この言葉がよく使われ、論争が繰り広げられてきた。近年では贈与を政治・経済・共同体の新たな原理として考えていこうとする動きもある。この動きはまさに推譲の再考といえる。 本稿では、これまでの贈与論を検討し、推譲の概念との関連について考察した。贈与は近代社会において抑制され周辺化された概念であった。しかし、実際には日常社会や家庭生活という身近な場では、むしろ贈与の論理が活用されてきた。二宮尊徳が活躍した幕末期においても同様のことがみられた。贈与の論理と、商品経済の浸透にともなって交換原理が錯綜する村や家において、二宮尊徳は経済活動の維持にとって贈与(推譲)が必要であることを強調した。地域社会や家の新たな結びつきを考える際に、推譲は重要な概念といえる。}, pages = {220--180}, title = {贈与論と交換原理 : 推譲に関する一考察}, volume = {27}, year = {2022}, yomi = {ナミマツ, ノブヒサ} }