@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001268, author = {時田, 浩 and TOKIDA, Hiroshi}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {ベルトルト・ブレヒトは『三文オペラ」や『マハゴニー市の興亡」のような音楽劇をたくさん書いているが,ブレヒトのコロスを考察するには,こうした彼の劇作家としてのありようを考えておかねばならない。また古来音楽が演劇の重要な要素であったことを考えると,近代リアリズム劇以降,演劇の文学化の中で台詞が演劇の中心要素となってきたことにも留意しなければならない。こうした中で,ブレヒトはその流れを変え,さまざまな音楽を演劇の中にふたたび導入したのである。  ソポクレスの『アンティゴネー』では,コロスは悲劇としての完成に大切なはたらきをしている。それにもかかわらず,ブレヒトはこの傑作の改作にあたり,音楽を使わない演劇としてしまった。舞踊合唱集団であるコロスはギリシア悲劇に不可欠のものであるのに,ブレヒトはなぜそうした改作をしたのだろうか。それには,ブレヒトが古典作品の伝統的な受容を拒否し,そのまま白作に導入することをよしとしなかったことが指摘されるであろう。また,感情同化を目的とする演劇にならないようにと彼が意図したことを考慮しなければならないであろう。}, pages = {38--50}, title = {ブレヒトのコロス : 『アンティゴネー』改作における非音楽劇化}, volume = {36}, year = {2007} }