@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001294, author = {内田, 健一 and UCHIDA, Kenichi}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {ダンヌンツィオはフランスの雑誌を通じてニーチェの思想を知り,それに関する評論を新聞に掲載することで,イタリア国内にドイツの新しい哲学を紹介した。それは,当時のヨーロッパで流行していたペシミズムやロシア文学に対抗するものとして理解され,反民主主義的な政治思想やワグナーの芸術理念との関連の中で受容された。ニーチェの影響は文学作品にまで及び,小説の主人公たちは次第に「超人」的な性格を強める。その特徴は,芸術の美を最高の価値とみなす耽美主義と,活力の源泉としての祖国イタリアを讃美するナショナリズムである。このようなラテン的「超人」の独創性をダンヌンツィオは主張するが,ニーチェとの出会いが重要な機縁となったことは,その死の報に接して書かれた頌詩に表現された強烈な対抗心からも分かる。}, pages = {94--111}, title = {ダンヌンツィオの「超人」 : 19世紀末のイタリアにおけるニーチェ受容の一例}, volume = {39}, year = {2008} }