@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001318, author = {平塚, 徹 and HIRATSUKA, Tohru}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {ヨーロッパの諸言語において懸垂を表す動詞(to hangなど)は,起点を表す前置詞(fromなど)を取る場合もあれば,接触を表す前置詞(onなど)を取る場合もある。どちらの前置詞を取るかは,事態の捉え方によって異なる。通常は接触を表す前置詞を取る言語であっても,分離を表す接頭辞が付いた動詞を用いる場合には,起点を表す前置詞を取る。  ヨーロッパの多くの言語において,依存を表す動詞(to dependなど)は,懸垂を表す動詞に接頭辞を付けた形をしている。しかし,懸垂の意味から依存の意味への移行は,接頭辞によって起こるのではなく,むしろ,「何かに依存していること」を「何かにぶら下がっていること」に見立てて理解する「懸垂メタファー」により起こる。  分離を表す接頭辞を伴い依存を表す動詞は,接頭辞の意味から,起点を表す前置詞を取る。英語においては,dependはかつて起点を表す前置詞ofを取っていたが,語源が通常意識されなかったため,類義表現との類推からonを取るように変わった。前置詞の選択を理解するためには,認知的要因だけでなく,言語接触や純粋主義などの社会言語学的要因も考慮しなければならない。}, pages = {212--240}, title = {懸垂および依存を表す動詞が取る前置詞について}, volume = {41}, year = {2010} }