@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001347, author = {平塚, 徹 and HIRATSUKA, Tohru}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {英語では,「試験を受ける」ことをto take an examinationと言い,「試験をする」ことをto give an examinationと言う。しかし,多くの言語において,「試験を受ける」ことを表すのに,「与える」という動詞が用いられる(イタリア語dare un esame,アルゼンチンとウルグアイのスペイン語dar un examen,現代ギリシア語dínō exetáseis,ペルシア語emtehān dādan,ヒンディー語 { imtahān / parîkṣā } denā)。更に,これらの言語の多くにおいて,「試験をする」ことを表すのに,「取る」という動詞が用いられる(アルゼンチンのスペイン語tomar un examen,ペルシア語emtehān gereftan,ヒンディー語 { imtahān / parîkṣā } lenā)。 これらの表現は,試験において,受験者は試験者に解答を与えていること,あるいは逆に言うと,試験者は受験者から解答を得ているということに動機付けられている。しかし,文字通りには「試験」を意味する目的語名詞が,問題の表現においてはメトニミーにより「解答」を指しているというわけではない。むしろ動詞の方が,「試験」を意味する名詞を目的語に取ると,意味を変えているのである。「与える」という動詞は,「解答を与えることにより,試験を受ける」ことを表し,「取る」という動詞は,「解答を得ることにより,試験をする」ことを表しているのである。}, pages = {1--21}, title = {試験を受けることを表すのに多くの言語で「与える」という動詞を用いるのはなぜか}, volume = {44}, year = {2011} }