@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001387, author = {吉田, 眸 and YOSHIDA, Hitomi}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {カフカ文学における笑いの要素を,作品の新たな読解の刺激的な手がかりとして取り上げる。まずは,フェリーツェとの交信の初期に書かれた手紙(1913年1月9日)の意義から出発する。その際,些細な,一つの「でも」という逆接詞に注目して。これは「笑い手」のレヴェルと「馬鹿」のレヴェルを逆接で分けて対峙させるのである。「笑い手」は笑いの「主体」であり「笑うことができる」のに対して,逆に「馬鹿」は主体という中心を欠く笑われる客体である。カフカはその二役(サンチョ・パンサとドン・キホーテ)を巧妙に演じた。そして,一見残酷な物語『流刑地にて』は,笑いの視角(特に換喩表現や「死刑台ユーモア」)から捉えると,どう立ち現れるであろうか。読解の「期待の地平」に「笑いの期待」を含めるか否かでは,全く違うカフカ受容になる。}, pages = {195--214}, title = {笑うカフカの『流刑地にて』}, volume = {46}, year = {2013} }