@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001394, author = {生田, 眞人 and IKUTA, Masato}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {本論考はカール・クラウス(Karl Kraus, 1874-1936)がその批判精神に基づきドイツ文化に貢献したその足跡をたどるものである。  クラウスは自身の演出によって独特の「講義・講演」を創始し,この発展形態は「文芸劇場」と呼ばれた。この「ワンマン劇場」では,彼は主としてオッフェンバッハ,シェークスピア, そしてネストロイの演劇作品を改作して上演し,同時に上演にあたって,自身のオリジナルな創作である「付加−時事歌唱曲」も舞台上で唄い,その演劇的才能と批判の鋭さで観客を魅了し,両次大戦間期にはドイツ語文化圏だけでなく,広くヨーロッパ文化に大きな影響を及ぼした。  彼の批判は多岐にわたっており,当時のマスメディアの代表としての新聞(特にウィーンの 『新自由新聞』)の腐敗と戦争に向かう傾向を見せる「時代」を弾劾した。特に彼によって再評価され新しい魅力を引き出された上記3人の劇作家を通じて,クラウスは国際性とユニークな土着の精神を身に着け,国際的に評価を得た。  他方で,クラウスは激越な批判精神によって周囲に受け入れられず国際性にも限定されるところがあり,現在もなおその二面性で,評価されるにあたっては論争を呼び起こし,作家とし ても,評論家としても独特の地位を占めている。}, pages = {335--354}, title = {越境文化の形成とその限界 : ヨーロッパ文化の架橋としてのクラウスの批判的文化論}, volume = {46}, year = {2013} }