@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001570, author = {荒井, 文雄 and ARAI, Fumio}, journal = {京都産業大学論集. 社会科学系列}, month = {Mar}, note = {本稿では、フランスの職業高校の生徒たちが置かれている困難な状況を、これまで日本では試みられることがきわめて少なかった社会学的観点から研究する。彼らは、中学校までの段階で、成績不振のために長期の進学コースに行く可能性を絶たれている。その一方で、職業高校の教育が想定する生産労働者としての職業生活も受け入れることができない。彼らは多く労働者家庭の出身であり、学歴競争を勝ち抜くための経済資本・文化資本を欠いていることが多い。この点で、フランスの職業高校は、社会階層構造の「再生産」の機能を果たしているといえる。雇用情勢の悪化と学歴資格のインフレのせいで、職業高校の生徒たちもより上の学歴資格を目指すようになったが、途中で挫折するケースも多い。それでも彼らが自分を生産労働者として認めることができないのは、労働者階層が、かつての文化的・政治的自立性や階層としての象徴的な価値を失い、若者たちに労働者としての誇りの基盤を提供することができなくなったからだ。どちらにも行くことのできない彼らは、「選択しないこと」を選択してゆくことになる。}, pages = {3--27}, title = {フランスの職業高校生にみる職業移行問題の構造 : 高学歴化社会における階層・移民・性差}, volume = {33}, year = {2016} }