@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001608, author = {福田, 美樹 and FUKUDA, Miki and 宮川, 真由子 and MIYAGAWA, Mayuko and 竹内, 実 and TAKEUCHI, Minoru}, journal = {京都産業大学論集. 自然科学系列}, month = {Mar}, note = {ジャングルハニーは,ナイジェリアの熱帯雨林に生息する野生の蜂が長期にわたり樹木や花から集めてきた蜂蜜である.ナイジェリアでは,この蜂蜜が健康や美容の他,風邪,皮膚炎,火傷の治療薬,疾患予防薬として古くから利用されてきた.しかし,その作用機構については解明されておらず,免疫学的な作用については殆んど報告がされていない.そこで,ジャングルハニーによる免疫機能への影響と腫瘍に対する抗腫瘍効果について検討した.ジャングルハニー(1mg/匹)を7日間連続投与により,総腹腔細胞数は,対照のPBS投与群1.17±0.11×10^6個/匹(mean± S.E.)に比較して,ジャングルハニー投与群5.13±0.28×10^6個/匹で,4.38倍の有意(p<0.05) な増加が認められた.ジャングルハニー腹腔内投与により増加した細胞のDot PlotをFACSにより解析したところ,ジャングルハニー投与群で,FSC値120~400,SSC値200~800の部分に,対照群では認められない細胞集団の出現が認められた.この細胞集団を特定するために,細胞表面抗原に対するモノクローナル抗体を用いて検討したところ,ジャングルハニー投与群で,Gr-1陽性細胞比率の有意(p<0.05)な増加が認められた.また,Gr-1抗原発現強度についてもジャングルハニー投与群で有意(p<0.01)な増加が認められた.ジャングルハニー投与群で出現したGr-1陽性細胞集団を分離したところ,その細胞は好中球であることが判明した.ジャングルハニー投与により好中球が腹腔内に増加したことから,ジャングルハニーが好中球の走化性因子として働いている可能性を検討した.ジャングルハニー1mg/ml,10mg/ml 添加で,非添加に比べて好中球の遊走が確認され,ジャングルハニーが好中球の走化性因子として働いていることが示された.一方,好中球の遊走に関わるケモカインであるRANTES, MIP-2のmRNA発現比率へのジャングルハニーによる影響は認められなかった.  ジャングルハニー投与による腹腔細胞の増加と好中球の遊走が認められたため,増加した細胞の腫瘍に対する抗腫瘍効果についてLL/2腫瘍を用いて検討した.腫瘍生着率は対照群で100%,ジャングルハニー投与群で20%,平均腫瘍重量は対照群2.57g,ジャングルハニー投与群0.02gであり,ジャングルハニー投与による腫瘍の生着と増殖の抑制が認められた.腫瘍組織の病理組織所見に関しては,ジャングルハニー投与群で腫瘍内に広範囲な出血性の壊死巣と腫瘍細胞の離開傾向が認められ,壊死巣には好中球の強い浸潤が認められた.ジャングルハニーの活性成分に関しては,HPLC水系ゲルろ過クロマトグラフィーを用いてジャングルハニー溶液を5分画に分け,各画分(Fr.)刺激によるIL-1β mRNAの発現比率を検討した.非刺激と比較してFr.2刺激においてIL-1β mRNAの発現比率の有意(p<0.001) な増加が認められ,Fr.2の有効成分は分子量約261の物質で,LL/2腫瘍に対する抗腫瘍作用も認められた.以上の成績より,ジャングルハニーに好中球に対する走化活性性と抗腫瘍作用が認められ,その有効成分は分子量約261の物質であることが示唆された.}, pages = {95--118}, title = {ジャングルハニーによる免疫機能への影響と抗腫瘍作用}, volume = {38}, year = {2009} }