@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001630, author = {重吉, 瑛里 and SHIGEYOSHI, Eri and 竹内, 実 and TAKEUCHI, Minoru}, journal = {京都産業大学論集. 自然科学系列}, month = {Mar}, note = {ジャングルハニーは,ナイジェリアの熱帯雨林に生息する野生の蜜蜂が長期にわたり樹木や花から集めてきた蜂蜜である.ナイジェリアではこの蜂蜜が健康や美容の他,風邪,皮膚炎,火傷の治療薬,疾患予防薬として利用されてきた.そのため,生体への免疫作用に対する効果があると考えられる.我々は,ジャングルハニーによる好中球数の増加,好中球機能の増強, 活性酸素産生による抗腫瘍作用を報告している.しかし,ジャングルハニーによる免疫作用についての詳細な機構はまだ解明されていない.そこで,ジャングルハニーによる抗体産生機能 への影響とその機構について検討した.  抗体産生機能については,SRBC(Sheep red blood cell)を抗原とし,抗体産生誘導期と発現期 に及ぼす影響についてPFC(Plaque forming cell)法により検討した.抗体産生誘導期では,ジャングルハニーの腹腔内投与及び経口投与により,コントロール[PBS(-) 投与群]と比べ,ジャングルハニー投与群で抗体産生細胞であるPFC数の有意な増加が認められたが,発現期では有意な差は認められなかった.また,脾臓細胞数はジャングルハニーの腹腔内投与により,有意な増加が認められた.貪食細胞陽性比率は,ジャングルハニー投与による影響は認められなかった.腹腔マクロファージのMHC class II, CD86,脾臓細胞のTCR, CD28, CD3, CD4 の陽性細胞比率は,ジャングルハニー投与群で差は認められなかったが,脾臓細胞のCD19陽性細胞比率のみ有意な増加が認められた.IL-1mRNA発現比率は,腹腔細胞,腹腔マクロファージ及び肺胞マクロファージにおいて,ジャングルハニーにより有意な増加が認められた.IL-6mRNA発現比率は,腹腔細胞と腹腔マクロファージにおいて有意な増加が認められた.NF-BmRNA発現比率は,ジャングルハニーにより有意な増加が認められた.また,脾臓細胞のIL-4mRNA発現比率もジャングルハニーにより有意な増加が認められた.脾臓細胞の増殖は,ジャングル ハニーにより有意な増加が認められたが,脾臓細胞の非付着細胞とB細胞の細胞増殖は,ジャ ングルハニーによる変化は認められなかった.ジャングルハニーによる抗体産生機能,サイトカイン産生の増強及び脾臓細胞の増加がLPSの受容体であるTLR4を認識している可能性について,TLR4欠損マウスを用いて抗体産生機能への影響を検討した.PFC数は,野生型マウスと同様にジャングルハニー投与で有意な増加が認められた.ジャングルハニーの有効成分に関しては,ジャングルハニー全分画をHPLCで6つの分画(Fr.1~6) に分け,各分画の抗体産生機能とサイトカインmRNA発現への影響について検討した.PFC 数は,Fr.2投与群で有意な増加が認められ,その他の分画で増加は認められなかった.IL-1とIL-6mRNA発現比率は,Fr.2により有意な増加が認められ,分子量約206~393の熱に安定な物質であった.  以上より,ジャングルハニーはマクロファージを活性化し,NF-Bを介してIL-1とIL-6mRNA発現を増強させ,マクロファージから産生されたIL-1がTh2細胞に作用し,IL-4の産生を増強させ,CD19陽性細胞が増加し,IL-6を介してB細胞の初期段階に作用し,抗体産生細胞へと分化させ,抗体産生機能を増強させた可能性が示唆された.}, pages = {21--52}, title = {ジャングルハニーによる抗体産生機能への影響とその機構について}, volume = {42}, year = {2013} }