@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00001652, author = {志賀, 浄邦 and SHIGA, Kiyokuni}, journal = {京都産業大学日本文化研究所紀要}, month = {Mar}, note = {本稿の目的は、仏教系NGO組織・慈済会による台湾内外における慈善活動の現況を「ソーシャル・キャピタル」という視座から、またその思想的基盤を「人間仏教」という視座から考察することである。第2章では、大乗仏教思想においても重要な位置を占める「菩薩行」について『入菩提行論』における記述を概観し、慈済会の活動を読み解く際の視点として導入する。第3章では、中国起源の齋教をルーツに持つ台湾仏教の歴史について、また台湾において現在有力な、慈済会以外の革新的仏教組織(佛光山・北鼓山・中台禅寺)とそれらの特徴について明らかにする。第4・5章では、慈済会という組織とその理念、出家僧と在家信徒あるいは委員と一般会員のちがいとそれぞれの役割、慈済会に女性が多い理由とその意味、慈済会の所依の経典と本尊等について、また四大志業・八大脚印に代表される慈済会の社会的活動について考察する。第6章では、慈済会の創設者で最高指導者でもある釈證厳という尼僧の半生、また彼女の思想と実践について明らかにする。第7・8章では、「人間仏教」を提唱し、それを現代の中国仏教と台湾仏教の基本理念として根付かせた釈太虚と釈印順という二人の僧侶と、彼らが活動した時代の背景、「人間仏教」思想の系譜とその内容について論じる。第9章では、慈済会が所依の経典の一つとする『無量義経』がいかなる経典で、その内容が慈済会の活動とどのような関係にあるのかについて探りたい。第10章では、宗教あるいは仏教のソーシャル・キャピタルとしての側面にスポットを当て、日本の状況を台湾の状況と比較し、その相違点と共通点を明らかにする。最終章では、第1章から10章までの議論を総括した上で、「ソーシャル・キャピタル」「宗教的感性」「檀家制度」等をキーワードに日本仏教の現状と将来の方向性について考えてみたい。, 1 はじめに 2 インド仏教における「菩薩行」 3 現代台湾の宗教事情 4 「慈済(Tzu-Chi)」とは 5 慈済会の活動 6 釈證厳という人物とその思想 7 太虚と「人間仏教」 8 釈印順とその思想 9 所 依の経典としての『無量義経』 10 「 ソーシャル・キャピタル」としての宗教 11 結論}, pages = {251--196}, title = {台湾仏教・慈済会による慈善活動とその思想的基盤 : 菩薩行としてのボランティア活動と「人間仏教」の系譜}, volume = {21}, year = {2016} }