@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:02000131, author = {IKAZAKI, Yasue and 伊ヶ崎, 泰枝}, journal = {京都産業大学論集. 人文科学系列}, month = {Mar}, note = {シモーヌ・ド・ボーヴォワールの小説『レ・マンダラン』には,主人公で作家であるアンリの戯曲『生き残った人々』が嵌め込まれている。この戯曲の上演の場面には,サルトルの戯曲上演時のエピソードが取り込まれており,当時のパリ演劇界の様子を彷彿とさせている。舞台に立つ女性たちは自由でありながらも,彼女たちの芸術活動は拙劣で,弱さを露呈する。ボーヴォワールが『第二の性』で展開しているように,女優を取り巻く世界の独特の価値観が具象されており,女性の真の自由と自立について考えさせられる。ところで,アントワーヌ座支配人であったシモーヌ・ベリオーをモデルにしているリュシー・ベロームは,その俗悪さで例外的な強さを発揮している。彼女の反ユダヤ主義的行為を描くことで,芸術家の状況に対する選択と責任の問題を提示している。したがって演劇界の要素はこの作品に必須である。}, pages = {147--160}, title = {シモーヌ・ド・ボーヴォワール『レ・マンダラン』に描かれた演劇界について}, volume = {57}, year = {2024}, yomi = {イカザキ, ヤスエ} }