@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00002555, author = {石塚, 洋三千 and 高田, 美紀 and 舩越, 育雄}, journal = {京都産業大学先端科学技術研究所所報, The bulletin of the Research Institute of Advanced Technology Kyoto Sangyo University}, month = {Jul}, note = {細胞内のシグナル伝達経路を活性化する細胞表面の受容体は,一般に会合体を形成することが知られている.細胞膜に存在するシンデカン(シンデカン–1~4)はヘパラン硫酸プロテオグリカンの一種であるが,細胞膜受容体の一つにも数えられている.シンデカンのすべてのメンバーのコアタンパク質はSDS-PAGEに於いて実際の分子量より2~4倍大きい分子として振舞うが,これはこのコアタンパク質がSDS溶液の中でさえも会合体をつくる能力をもつためとされている.我々はこれまで,大腸菌に発現させたマウスのシンデカン–2コアタンパク質を用いて,このタンパク質がSDS-PAGE上で異常な振舞いをする原因や会合体形成の機構について調べ,その結果の一部を昨年の本所報に報告した.しかしながら,会合体形成の有無に関しては間接的証明に止り,明確な証明を行うことができなかった.今回はいったん単量体にしてから再び会合体をつくらせる「再生」の手法を導入し,会合体形成の有無を明確にするとともに,これまで知られていなかった新たな知見を加えることができた.その概要は以下のとおりである. ① 大腸菌中に発現せたシンデカン–2またはここから細胞内領域を除いたものはSDS溶液(SDS-PAGEの試料用緩衝液)中では単量体と2量体の混合物として存在する.SDSPAGEでは単量体は実際の分子量より約1.6倍,2量体は約3.1倍大きな分子として振舞う. ② シンデカン–2の細胞外領域のみからなるコアタンパク質は単量体としてのみで存在し,SDS-PAGEでは実際の分子量より約1.8倍大きな分子として振舞う. ③ SDS-PAGEで単量体,2量体が実際の分子量より大きな分子として振舞う現象は,会合体形成とは関係なく,既に報告したように細胞外領域に酸性アミノ酸が多く,塩基性アミノ酸が少ないことに原因があるものと思われる. ④ シンデカン–2コアタンパク質のSDS-抵抗性の2量体形成には膜貫通領域のみが必要で,細胞外領域,細胞内領域は必要ではない. ⑤ グリコホリンAの場合,SDS抵抗性の2量体形成には膜貫通領域のGXXXGモチーフが重要とされている.シンデカン–2の膜貫通領域にも存在するこのモチーフのグリシンをアラニンに換えた3種類の変異体は,いずれもSDS-抵抗性の2量体が大きく減少するが,完全になくなることはない. ⑥ シンデカン–2のコアタンパク質はシンデカン–3,またはシンデカン–4のコアタンパク質とSDS溶液中でヘテロ2量体をつくる. ⑦ シンデカン–2はSDSを含まない溶液中でも2量体として存在する. ⑧ 動物細胞由来のシンデカン–2をヘパリチナーゼとコンドロイチナーゼABCで処理して得たコアタンパク質をSDS-PAGE にかけると,主要バンドは大腸菌で発現させたコアタンパク質の単量体と2量体の中間に泳動した.これは単量体にグリコサミノグリカン鎖以外の糖鎖が結合したものとも考えられるが,2量体が一部切断をうけたものである可能性もあり,更に詳しい解析が必要である., 12, KJ00000692392, P, 研究論文}, pages = {173--191}, title = {シンデカン-2コアタンパク質の自己会合性について(続報)}, volume = {3}, year = {2004}, yomi = {イシズカ, ヒロミチ and タカダ, ミキ and フナコシ, イクオ} }