@article{oai:ksu.repo.nii.ac.jp:00002584, author = {中田, 博 and 久野, 理沙 and 圓山, 浩二 and 万木, 肇 and 井上, 瑞江 and 戸田, 宗豊}, journal = {京都産業大学先端科学技術研究所所報, The bulletin of the Research Institute of Advanced Technology Kyoto Sangyo University}, month = {Jul}, note = {シグレック2は、B細胞情報伝達を抑制する分子でα2,6結合のシアル酸をもつ糖鎖に結合する。その中にはムチン上に発現している代表的な癌関連糖鎖抗原の一つであるシアリルTn抗原も含まれる。多くの上皮性癌細胞はムチンを癌組織や血流中に分泌することから、B細胞上のシグレック2と相互作用することが予想された。ムチンのモデルとして牛顎下腺ムチンを用い、標識して正常マウスに静注すると、一部のBSMは脾臓マージナルゾーン(MZ)に取り込まれ、B細胞と共局在した。従って、ムチン産生腫瘍をもつ担癌マウスにおいても、血流中のムチンがMZのB細胞(MZB細胞)に結合し、何らかの影響を与える可能性が考えられた。マウス乳癌細胞株TA3-Haは、ムチン(エピグリカニン)産生細胞で、その亜株であるTA3-St細胞は非産生細胞であることから、ムチンとの関連性を比較する上で好適な研究対象である。腹腔内担癌マウスより脾臓細胞を調製し、T、B細胞数を測定したところ、コントロール、TA3-St担癌マウスに比して、TA3-Ha担癌マウスにおいてB細胞が減少していた。これは、B細胞の中で、CD21、CD1d陽性B細胞、すなわちMZB細胞の減少によるものであることがわかった。TUNEL法により脾臓組織を染色したところ、MZ中のB細胞がアポトーシスにより消失したことが明らかとなった。また、MZB細胞は、T細胞非依存性抗原に対して応答する細胞集団であるが、同抗原であるTNP-Ficollを投与したところ、TA3-Ha担癌マウスにおいてIgM、IgGともに産生量が減少したことから、MZB細胞の減少を裏付ける結果となった。さらに、TA3-Ha担癌マウスに抗ムチン抗体を投与した場合、MZB細胞の減少が抑制された。あるいは正常マウスにBSMを投与してもMZB細胞が減少することがわかった。これらの結果は、担癌状態において、血流中のムチンがMZB細胞上のシグレック2と相互作用し、MZの形成不全または維持不全をもたらす、あるいは双方に影響することを示している。, 4, KJ00004689275, P, 研究論文, Paper}, pages = {51--64}, title = {担癌マウスにおける免疫機能の低下の分子的背景について}, volume = {6}, year = {2007}, yomi = {ナカダ, ヒロシ and ヒサノ, リサ and マルヤマ, コウジ and ユルギ, ハジメ and イノウエ, ミズエ and トダ, ムネトヨ} }